いとーさんならわかるかも、と訊かれた:飛行機に乗って上昇してるとき、耳に不快感があるのだけどそれはなぜ?どうしたら治るの?と。
質問者はダイバーだから、ダイビングの基礎知識はある。なるべく易しく答えるというのがお題だ。
ポイントは3つ。
(1) 空気は軽いので肉より上に行きたがる
(2) 中と外の空気は同じ圧力になりたがる
(3) 中耳腔の出口は下側にある。
飛行機が上昇すると、気圧は低くなる。中耳に1気圧の空気が入っていたら (2) なので外に出たがるのだが (1) と (3) が相反するため出るに出られず、肉が押されて不快感を生じるわけだ。
ダイビングで「耳抜き」が必要なのは (2) のせいだし、耳が抜けないとき頭を上げたり、抜けない側の耳を上に向けるのは (1), (3) だからだ。
というわけなので、まともなダイバーに不快感の理由を説明するのは簡単。では、その不快感を解消するには…。普通の耳抜き(鼻をつまんでゆっくりいきむ。バルサルバ法)では内側が陽圧なので効果が薄い、あるいは、逆効果。
首を下に向けて、さらに、特に不快な側の耳を下に向ける、ってのでどうでしょうかね。でも変な格好してて、客室乗務員に制止されたって知らないよ。(笑)
ちなみに、飛行中の機内は 5000〜8000ft 上空の気圧より低くならないように加圧されている。が、例えば、チベットのラサ空港のように、それより高い場所へ着陸するときはどうなるか。正解は、着陸直前に加圧を止める、です。プシューっとエアの抜ける音がしたりして面白いよ。
上の記事と全然関係ない蛇足:今日、聞いた「呪文」を忘れないようにメモ --- なるほどあんたがうみでいちばん。ぱーであほうでださくていんちき --- こんな重要なコトバがダイビング業界に古くから伝わっていたとは! :)
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