(Photo: Periclimenes venustus, Is. Hyotan, Ogasawara, Japan. D -20m. APR 2009)
このエビは、イソギンチャクの毒は平気なんだろうな。
今日、ネットのあちこちを見ていたら、上の写真の背景のハナブサイソギンチャクの毒が palytoxin だというページを発見した。
違うと思う。
手元にある本
塩見, 長島「新訂版 海洋生物の毒 −フグからイソギンチャクまで−」成山堂書店, 2006.
には、ハナブサイソギンチャクの毒は「不明(ナトリウムチャンネル毒の可能性が高い)」 (p. 193, 表6.4) とある。
この本が出てから新たに解明されたわけではないと思う。たぶん、palytoxin と書いている人のページは、スナギンチャクの仲間と混同しているのだ。ハワイの "limu make o hana" があまりにも有名だからね。
実際、ハナブサイソギンチャクに素手で触っている人を目撃したことがあるが、あとできいてみたら、なんともなかったようだ。まったくお勧めしませんが、「猛毒」というわけではないらしい。(上記の本 p. 205, 表6.5 には ミナミウメボシイソギンチャクの毒性の 640 分の1 にすぎないというデータもあるよ。)
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今日も読んだ方から「何でおまえはそんな本を持ってるんだよ」ってお小言を頂戴しそう。海の生物のエッセー風に書いてみました。(笑)
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