2008-04-18

lost+found

2002年に母島に行った。あそこでのダイビングは2日で飽きてしまったので、シュノーケリングを主体に全部で1週間くらい滞在していただろうか。私と同じ民宿にかっこいい(海での遊びの達人って感じの)男性が滞在していて、ちょっと話をしていると「ぼくはね、沖縄で小さな土産物屋やってるんですよ」という。ピンときた。「あ、海○の社長さんですね。ぜんぜん、小さい土産物屋じゃないじゃないですか。沖縄行くと国際通りの支店にはいつも寄りますよ」。当たりだった。あのお店はりっぱなカタログを作っているのだが、そこに社長のプロフィールと写真が載っていて、なぜだかわからないがそのページをまるごと思い出すことができたのだ(私は時々、そういうふうに画像として記憶を呼び出せる)。彼(Mさん)にしても、見知らぬ人に有名店の社長であることを見抜かれたのはとても印象に残ったはずである。

去年(2007年)の秋、5年ぶりに母島へ行った。ダイビングの器材は父島に置いて、今回は3点セットとバイク(100cc)しかもってきていない。母島はバイクも楽しい。北港までは歩いていったらつらいばかりだと思うが、バイクならすぐだ。北港の海は沖の左側のほうへ行くと、サンゴがきれいで、運がよければシテンチョウチョウウオ(シテンヤッコじゃないよ)とかダイビングしてても見るのが珍しい魚がいたりする。3時間くらい楽しんで、さ、あがろうと、桟橋跡のところでフィンを脱いでいたら、突然うしろから「いとうさん!」と声が。

5年前に母島で会ったMさんだった。彼も5年ぶりの母島だそうで、なんで他であわないのにここで会うかねぇという話になった。なにか不思議な縁があるに違いない。



彼のお店で(他にもいろいろ買っているのだが)、ダイビング用指示棒の指差す反対側がカメになっているもの(「かんかん棒」という商品名で売っている。上の写真参照)を買って、ダイビングの時には使っていた。この「かんかん棒」、伊豆大島の秋の浜のはしごの下で落としたことがある。落としたことにすぐには気づかず、車でショップに戻ってから「あ、落とした」と気づいた(落とした場所も、はっきりしていた)のだが、みんなが通る場所だから、もうないだろうなあと半ばあきらめてもう1回、秋の浜に行ってみると。。。なんと、あった。落とした場所ではなく、クマノミの看板に掛けてあった。拾ってくれた方が、目立つように看板にかけておいてくださったのだと思う。ありがとう。伊豆大島で潜ってる人たちは全員、すばらしい人たち!

という話を、母島で5年ぶりに会ったMさんに話したら、「それは残念だねぇ。なくなってたら、またうちで買ってくれたのに」という反応で、大笑いだった。

その数日後、父島でダイビングをしていて、中層で安全停止をしているとき、ちょっと気を抜いたらしく、その(伊豆大島では戻ってきた)カメのかんかん棒を落としてしまった。下はドン深で拾いにはいけない。なくなるとか戻ってくるとかいう話をしたら、その直後に本当になくなってしまった。言霊か?あーあ。

現在は、もちろん、Mさんの思惑どおり(?)新品のかんかん棒を海○からまた購入して持っている。こんどこそなくさないようにしなきゃ。(笑)
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