今日の記事は2つ。この Part 1(前振り)は韓国編。Part 2(本編)はインドネシア編。
◆ケシクズ◆ からの要約(孫引き?)で、日韓で領土紛争のある竹島に関して。
『7月16日、アメリカの国会図書館(Library of Congress)は、竹島に関する文献のキーワードとして韓国側の呼称である「独島」を廃止し、中立的な呼称 Liancourt Rocks とした。この決定は、同じくアメリカの機関である国家地理情報局(NGA)や地名委員会(BGA)が竹島を「韓国領」から「主権未指定」に変更したことに合わせたものだという。』
日本は竹島に関しては、一貫して「領土問題がある」と認識している。だから、「主権未指定」というのは日本の主張となんら矛盾していない。日本は何もアクションを起こす必要はないし、実際、国内のメディアもほとんどこのニュースを無視している。
一方の韓国は違う。韓国のメディアはこのニュースで連日、大騒ぎのようだ。近々、アメリカ大統領が韓国を訪れるようだから、そのときにも話題になるだろうし。
韓国は、竹島は「韓国領であり、領土問題は無い」という態度を、李承晩さんのころからとったりとらなかったり、一貫性がない。こういうわけのわからない態度は、外交上、とっても不利だと思う。そういうことは韓国も分かっているようで、日本が「竹島問題を国際司法裁判所で解決しようよ」と毎年提案しているのだが、拒否しつづけている。国際司法裁判所(一審制)に決めてもらうためには、紛争の当事者同士が「決定には文句無く従います」と合意しないといけない。負けると分かっていたらあとがない。国際司法裁判所に決めさせるわけにはいかないのだ。
アメリカ国会図書館のこのキーワードに関する決定に対して(同じく、◆ケシクズ◆ による)
『韓国分科委員会側は「国家間の利害関係が鋭く対立している状況で使用しているキーワードをやめ、新しいキーワードを採択するのは異例的だ」と指摘している 』
だと。日本が何もしてないのに自爆してくれました。「国家間の利害関係が鋭く対立している状況」って「領土問題がある」って認めちゃってるんだからね。
国際法上で「相手国が抗議している実効支配」と「領有権」が関係ないのは、マレーシアとインドネシアが領有を主張した Sipadan 島の例でも明らかだ。 Sipadan に関して国際司法裁判所で、マレーシアは島にはダイバーのためのリゾートがあり実効支配しているから領有権があると主張。一方、インドネシアは西に離れた島の現在の陸上の国境線を定める基になったイギリスとオランダの間の条約は海上にも延長されるし、年一回(正月)は空軍機を Sipadan 上空に派遣してマレーシア側のリゾートの存在に抗議している、と主張。で、裁定は、どちらの理由も却下で、でも、マレーシア領。その理由は、ダイビングポイント名で言うところのサウスポイントにある灯台をマレーシア政府がはるか昔に建設した時、インドネシア政府は文句を言わなかったから、だと。 裁定が出たと聞いて国際司法裁判所のホームページを読んで、このしょぼい理由に笑い転げた記憶がある。あー、あの鉄骨でできた小さな灯台、知ってる知ってる。そんなに重要なものだったんだね!
さあ、韓国。いいかげんに意味のない実効支配を続けるのはやめて正々堂々、国際司法裁判所に裁定をゆだねようよ。卑怯だよ。
8月1日付記:7月31日付けで、「主権未確定」から「韓国領」に戻されたそうだ。ま、大統領の訪問を控えて、あの国の国民性を考えれば当然の、賢明な処置だ。訪問が終了後、「主権未確定」にもどすでしょう。だって、中立的立場から見れば、主権は未確定だもの。
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