ダイビングで「コンファインド・ウォーター」は「限定水域」と翻訳されている。プール、あるいはプールのような条件をもつ水域を指す用語として使われる。
ところで、英語の他動詞 confine はラテン語 con (完全に) + finis (境界) に動詞語尾がくっついたものだ。 con の方は conceive とか concept と共通だし、 finis の方は final とか define と共通だ。
というわけで、「完全に境界付け (confine) さ」れる対象物が 1. 無生物か 2. 生き物か で分類すれば、辞書的な説明
confine (vt.)
1.〈O := 発言・努力など〉 confine O to P
ある範囲 P の内部に O を {限定する | 制限する}
2.〈O := 生き物〉 confine O {to | within | in} P
ある場所 P に O を {閉じ込める | 監禁する | (病気で)引きこもらせる}
となる。(これらの訳語は Yahoo の辞書を参考にした。)
もちろん、water は無生物なので、confined water は 1 の方の訳語で良い。それから、例えば、1582年に羽柴秀吉が高松城を水攻めにしたときの水そのものを表そうと思ったら、現在分詞を使って confining water でいいかな(そんな内容を英語で説明する機会は、ほとんどありえないと思うが)。
プール講習ばかりを担当している、ダイビングのインストラクタが居たとしたら、その方は confined water に confine されていると言われてもしょうがないだろう。すると、そのインストラクタ自身の技術も、講習で教えるためのテクニックに confine されがち。私は、たまにはプールもいいけど、やっぱり海がいいな。ダイビングは自然が相手の遊びであって、人の相手は2次的なもの。ぜひ、自然からいろいろと学びたいものだ。
ところで、どういうわけか今月の私は、10日間をプールで、5日間を海で潜る計算になる。プール多すぎ。というわけで、来月は、しばらく小笠原へ行くことにした。
小笠原の現地サービスさんへの私のリクエストは、いつも同じ。
「私を遠くへ逃がしてください」 (by 鬼束ちひろ "Cage")
私を confine しないで。
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