2008-12-31

Mac OSX でのロック外し


人に訊かれた。「Mac OSX でロックの掛かったファイルがたくさんあるとき、一気にロックを外すうまい手はないのか?」と。

その人の Mac では、カメラから取り込んだ大量の画像データにロックが掛かっていて、複数のフォルダにまたがっていたりする。ロックが掛かっていては、ごみ箱に持って行くことができないし、いちいち、 "Finder" の [情報を見る] で [ロック] のチェックボックス(上の画像を参照)を off にしていては、大変過ぎる。

Mac OSX が BSD 系の UNIX だと認識していれば、こういう場合、 shell から chflags コマンドを打ち込んでやればいいというのは明らかだ。と言っても、古くからの Mac ユーザは OSX を UNIX と見ていないとは思うが。私は元々 UNIX ばかりを使っていた人なので、むしろ OSX より前の Mac には全く興味が無かったくちなのだ。

では、一気にロックを外すうまい手を簡単に説明しよう。
(この説明で分からない人は、 Mac OSX chflags をキーワードにして検索すればもっと親切な説明がヒットすると思うよ。)

まず、 shell を起動する。そのためには "ターミナル" という名前のアプリケーションをダブルクリックすればよい。"ターミナル" は通常、"アプリケーション" というフォルダの中の "ユーティリティ" というフォルダに入っている。
(念のため:"アプリケーション" というフォルダは、たとえば、デスクトップの "Macintosh HD" をダブルクリックすれば出てくる、ってのは分かってるかな?他にもやり方はあるけど。)

起動した "ターミナル" のウィンドウの中に、四角く点滅しているもの(カーソル)があるはずだ。これは shell がキーボードからの入力を待っていることを表している。

shell に対して、次の2つのことを順に命じてやれば、ロック外しは完了だ。
(1) ロックを外したいファイルが含まれているフォルダ(正しくは、ディレクトリと言うべき)へ、視点(いま面倒みてるディレクトリ)を移動せよ。
(2) 視線の先にあるフォルダ(ディレクトリ)の中の全てのファイルのロックを外せ。その際、フォルダがあったらそのフォルダの中身についても同様のことを繰り返せ。

具体的には、以下の2行を順に入力すれば良い。入力は全て半角文字。空白(スペース)もその通りに入力し、余計な所には付けないように。行の終わりでは return キーを押すこと。最後の * (アスタリスク)は飾りではない。 * は、日本語キーボードなら shift+: で、英語キーボードなら shift+8 で入力できる(注):
cd Desktop/hogehoge
chflags -R nouchg *

【ただし、説明の都合上、デスクトップに hogehoge というフォルダがあって、その中にロックを外したいファイルが全て含まれているということを仮定した。対象となるフォルダが別の場所にある場合は、 Desktop/hogehoge の部分を変更する必要がある。また、フォルダの名前に全角文字などが使われていると面倒なので、あらかじめ半角英数字に変更しておくのが無難。】

と、私に尋ねた方にはお教えしておきました。彼は、いままで数百のファイルのロックを、いちいち [情報を見る] で外していたそうだ。

「わー、できてる!すごい呪文ですね。どうしてこんなの知ってるんですか?」と言われた。えーと、もともと全てを「呪文」でやってた人なので、 Muggle の「マウスでクリック、ドラッグ」の方がかったるくて信じられないんですけどね。(笑)

UNIX の知識は、最近のコンピュータでは完全に魔法になってしまった。

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注: 正確には、キーボードが
「ロジカルペアリング」なら shift+:
「タイプライタペアリング」なら shift+8
でも、世の中その2種類だけなんかじゃない。

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