2008-12-31

優雅な食べ方

前に、友人とタイ料理屋に行ったという話を書いた。彼女に昨日言われた。「いとーさん、食べ方が優雅ですよね」と。

そう言われたことは今までになかったし、意識してそうしようとしていない。

タイに限らず、東南アジア方面では、スプーンとフォークで食事をするのがポピュラーだ。右手にスプーン、左手にフォーク。ただし、麺類には箸を用いる。また、ご飯ものであってもテーブルの上にスプーンもフォークも箸も用意されていない場合があり、そのときは右手の指先だけを用いて食べる。熱帯地方ではトイレに紙がないため、左手は不浄なのだ。また、皿や椀を持ち上げて食べてはいけないので、椀に口をつけて啜るのも不可。

と、ここまで書いて次に、スプーンとフォークの握り方とか使い方とかを具体的に説明しようとして、困った。使い方なんか、どんな料理を食べるかに依って違うじゃないか。

たとえば、タイでカレーを注文すると、カレーの深皿とご飯の平皿が出てくる。この場合は、カレーをスプーンですくい、ご飯の端っこにかけ、カレーとご飯が混ざった部分を改めてスプーンですくい、口に運ぶ。食事が終盤に近づき、平皿の中で少量のご飯つぶたちが移動してしまう状況では、フォークの背を使う。カレーの中に骨付き肉があるときは、スプーンをナイフがわりにして、フォークで押さえて皿の中で骨を除去。除去した骨は皿の外に出してはいけないし、ましてやまるごと口に入れて骨だけ出すのはマナー違反。などなど。

けっきょく、現地の人がどうやってるかを見て、まねするしかない。たぶん、私は何回も旅行するうちに、いつのまにか身についてしまったのだろう。

そういえば、最近、インド風のカレーのお店へも行った。ナンが食べ放題。といっても、私は1枚しか食べないが。ナンを右手だけでちぎってカレーを載せて食べる、載せるときには右手の指でカレーの具を触る、がたぶん優雅な食べ方。左手は使わないし、スプーンもフォークもナイフも要らない。って、インドに行ったことないのに偉そうなんだけど…。

同席者に、両手でナンに触る人と、食べ放題のナンを「お持ち帰り」用に包んでもらう人とが居て、なんだかかっこ悪くて恥ずかしかった。もちろん、何も言わずに観察して楽しませていただきましたが。
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