2009-08-05

プロサーファー

いままでそう名乗っていて、特に問題視されなかったのだろうか。昨日、今日あたりで大騒ぎの芸能関係のニュースの話。

とにかく、詐称は良くない。お塩先生の虚言も良くない。当たり前だがそう思う。

が、かわいい嘘なら許してあげたい。

昔、ダイビングに行った先の海外で、どうやら私は虚言癖があると思われた経験がある。もう風化しつつある体験だからここに書いてしまおう:

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私は、ダイビングコンピュータとして Uwatec 社の Aladin (の古めの型: "Pro") を使っている。

そして、当時、Palm という PDA (写真) も使っていた。というのは正確ではないな。以下で述べる事情があるため、実は今でもまだ私は Palm を使っている。

古めの Aladin は、Windows PC と "RS232C" (特殊なケーブル) で接続して、ダイビングの時間や水深などのデータを取り出すことができる。しかし、Palm は Uwatec 社のサポート外なので繋げられなかった。

そこで、Palm と Aladin を接続するアプリケーションを自分で書き、ケーブルも自作した。そして、ネットでソースコードを含め、すべての情報を日本語と英語で公開した。(現在は、責任を持ってメンテナンスできないため公開は停止している。だって今や Palm は RS232C I/F のないスマートフォンになってしまい、個人的になんの魅力も感じられないのだもの。)

で、その時、海外のとあるリゾートで、私は、その自作アプリケーションと自作ケーブルをログ付けで使っていた。アプリケーションには、当然、私が必要とするログブックの機能も付けてある。

白人の若いお兄さんが私の手もとをのぞきこんで「それは何?」と訊いて来た。私は「en/ex時間とか、水深のグラフとか見れるんだよ。ログブックにもなるんだよ」と答えた。彼はおおげさに驚いて「すごいな、それ。どこで売ってるんだい?」と訊いて来た。「売ってるわけじゃなくて、アプリケーションは僕が書いて、ケーブルも僕の自作だよ」と本当のことを答えた。

どうやら、彼は私を完全な狂人だと思ったようだ。彼は変な目で私を見て、それ以上話しかけてこなかった。あの目つきだけは忘れられない。そのあとは、彼の周りにいる人まで、私を露骨に避けた。もちろん、気のせいかもしれないし、言葉の壁というものもあったし。

悲しかった。嘘ついて私のウェブサイトの URL だけ、自分と関係ないものとして教えておけばよかった。「この URL の会社で売ってるよ」って。そのアプリケーションは無料だったんだけどね。

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虚言かそうでないかはよく確認してみないと分からない。最初っから虚言だと思ったら、確認しないだろう。でも、それは不公平だ。

だから、上に書いた事件以来、私は「自分が作った」ということをほとんど誰にも言わなくなった。たぶん、何かの拍子に間違えて私がそう言ってしまったのを聞いた人は全員、いまだに私のことを大嘘つきのめちゃめちゃ嫌な野郎だと思っているはずだ。

ま、大嘘つきでも遠くない、かもしれないのだけど…。

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というわけで、嘘をついた人をあげつらって「語録」とかにまとめる趣味は私にはない。

それに、虚言癖があると思われないためには、私は平気で嘘をつきます。

お?このエントリはもちろん、全部、嘘ですよ。信じる必要はどこにもこれっぽっちもありません。(爆笑)

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2009-08-21追記: 「元」プロサーファーであったのは確かなようだ。となると、嘘つきは誰だ?
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