2008-08-06

Asthenosoma ijimai


7月8日の「思い込み」というエントリで書いたこと。

生物の名前を間違えて覚えて、それを正しいと思い込んでいる可能性は、誰しも否定できない。私だって何か思い込んでいるかもしれない。

伊豆半島でしばらく潜ることがある、ということで、書店で図鑑を一つ購入した。勉強熱心でしょ?

びっくり。学名で Asthenosoma ijimai というウニの標準和名が「イイジマフクロウウニ」になってる!この種が属する科名も「フクロウウニ科」だし、図鑑で次の項目は「オーストンフクロウウニ」(属する科はフクロウフニ科← typo じゃないよ)。ご丁寧に「イイジマフクロウウニヤドリニナ」なんてのまで載っている。

やばい。ずっと、イイジマフクロウニ(飯島さんに献名された袋海胆)だとばかり思っていたし、そう発音していた。恥ずかしいじゃないか。あわててネットで検索。

なーんだ、あー、良かった。「海から揚げると体が柔らかいのでつぶれてしまう」ということで「袋」。「梟」のように智慧や幸運をもたらすから、ではない。

帝国大学の飯島魁教授の時代には、タコノマクラ、スカシカシパン、ブンブクチャガマなどの種が記載された(参照:三崎臨海実験所概要)。これらのウニの楽しい標準和名は、採集人の青木さんが付けたとか。また、オーストンフクロウニのオーストンさんは貿易商で、愛用のヨットで相模湾を乗り回して、 dredge で生物を採集したのだとか。なるほど。

それにしても信用できないな、この図鑑は。
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