2008-04-24

Able Baker

2008/04/21のエントリで、旅行業のセミナーの話を書いた。2日間にわたるセミナーだったので、業界の慣行だとか、講師の苦労話だとかそういう内容まであったのだが、最後に渡されたプリントが、いわゆる「Able Baker」。

6年前に1級小型船舶の免許(種類が1級から4級まであった時代。1級の実習船は20t弱の1軸右回り船だった)を取っていることもあり、船舶で使われる特別な信号(旗やモールス符号)があるというのは知っていた(今は、小型船舶免許の内容が大幅に簡略化されて、この内容は教わらないようだ)。免許を取って以来、大きな船を見たり、乗ったり、東京ディズニーシーに行ったりするときにも、船が掲揚している旗がけっこう気になる変な人になってしまった。(東京ディズニーシーには T-D-S という下の3つの旗をマストの上から順に掲揚した船がどこかにあります。行く事があったら探してください。笑)



で、Able Baker。以前、ちょっとした(かなりの?)トラブルに遭ったことがあって、シンガポール航空の東京オフィスに直接電話した。トラブルに遭った人の名前(私の名前ですが)を伝えるときに、漢字で「ひさし」のひさは和尚さんのしょうです、などというのは無意味(国際線の航空券に漢字なんか使ってない)で、パスポートと同じく名前のローマ字での綴りが重要。こっちが「いーとーうーひーさーしーです」と言ったら、電話で応対しているお姉さまは「はい。では復唱します。まずは Item から Tiger-Over、次に How から Item-Sugar-Able-Sugar-How-Item ですね?」と仰る。おいおい。普通の旅人には分からないぞそんなの。実際、私は分かったけど面喰らった。

(未来へのリンク:シンガポール航空に電話が必要だったトラブルについては2008年7月30日のエントリに書いた。)

船舶では、綴りを正確に伝える必要があるときには「フォネティックコード」(参考: Wikipedia のNATOフォネティックコードの項)を使う。これは、上に述べたように、旗が気になる人になってから自分で本を読んで知っていた。だから、「まずは Item から…」と言われても、何を言わんとしているかは分かったのだが、これが違うのですね。NATOフォネティックコードでは I は India なんですね。他も全然違う。どうも、航空業界(旅行業界)では別のフォネティックコードが使われているようだ。 Wikipedia にもいくつかのバリエーションが示されているが、それらのどれとも完全には一致しない。

忘れないようにここに書いておこう。 A-B-C-…は、順に

Able-Baker-Charlie-Dog-Easy-Fox-George-How-Item-Jack-King-Love-Mike-Nancy-Over-Peter-Queen-Roger-Sugar-Tiger-Uncle-Victory-Willie あるいは Whisky-Xray-York-Zebra

旅行や観光関連の専門学校だと、覚えるまでその日は帰れない、、、ほんとかなあ。やだなあ、そんなの。
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