そこで、今回は、最近私が知った、2つのことを書こうと思う:--
1.
(Photo: Aspidistra elatior Blume. Tijdschr. 1. 76. t. 4. (1834) with fruit.)
左の写真の真ん中には "ミカン" みたいなものが写っている。これは今日、うちの近所で発見した、「ハラン」という植物の果実だ。
ハランは、
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というわけで、けっこうおなじみの植物であるにもかかわらず、ごく最近 (1995年) になるまで重要なことが解明されていなかった。それは、
ハランの花粉を媒介するのは、ダンゴムシだ
ということ。ミツバチやら鳥やら風やら水が花粉を媒介するのではない。既に示した Wikipedia の該当ページにもこの記述がある。(ちなみに原論文を読もうと思ったら、雑誌 Nature に載ってて、お取り寄せができない。。。この高慢な雑誌、何か変で、いやーな感じが漂っているなぁ。)
ダンゴムシは、甲殻亜門の生物だ。海の中だけではなく、陸の上にだって、エビ・カニの仲間はいるのだ!とはいえ、ダンゴムシは 等脚目 (Isopoda) だから、エビ・カニとはかなり遠いが。。。フナムシやワレカラ(前者は陸、後者は海に居る)には近い。
2.
(Photo: Possibly Pseudosquillia ciliata, D -12m, TL 40mm, Is. Ani, Ogasawara, Japan)
左は、ダイバーがほとんど注目していない、シャコの一種の写真だ。珍しいものではなく、ごく普通に居る。ただし、小さいし、もし、全身を出していたとしたら、動きがすばやいので、観察したり写真を撮ったりするのは困難だ。
この写真の個体は、たまたま、同じ場所で、体をひねったり、ジャンプしたりしていた。脱皮の直前かなにかだったのか?そういうわけなので、きっちり撮れたこと自体がなかなかの幸運だと思う。
このシャコもそうだが、シャコの類は眼に特徴がある。穴から警戒しながら頭を出し、外を見ているシャコの眼は、他の生物にはない、独特の動きがある: 眼柄の先の目玉が回るし、眼の模様も回ってる気がする。
Wikipedia の
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Tsyr-Huei Chiou, Sonja Kleinlogel, Tom Cronin, Roy Caldwell, Birte Loeffler, Afsheen Siddiqi, Alan Goldizen, and Justin Marshall, "Circular Polarization Vision in a Stomatopod Crustacean," Current Biology, 18(6), pp.429-434 (Mar. 25, 2008)
という、去年発表された論文
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シャコのあの独特の目つき。自前の円偏光フィルターをぐるぐる回して、世界を眺めていたとは!!
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以上、比較的最近に発見された、生物学的な「豆知識」2つでした。甲殻類ってすごいなあ♪
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