Twitter のタイムラインを保存するには 2010-03-10 個人的な好み
Spam 2010-03-07 個人的な好み
眼点 2009-12-13 ダイビング,個人的な好み,小笠原,生物
On, Off, and Undefined 2009-10-05 ダイビング,個人的な好み,資格試験
辛くても辛くない 2009-09-25 インドネシア,個人的な好み,料理
コーランを猫英語で 2009-09-23 英語,個人的な好み,اللغة العربية
Stanisław Lem 2009-09-19 個人的な好み,数学
最近見た素晴らしくない「努力」の定義 2009-09-17 個人的な好み
日蔭の村 2009-09-10 個人的な好み
礫・砂・シルト・粘土・コロイド 2009-08-25 ダイビング,個人的な好み,資格試験
絵師は健在だった 2009-08-21 個人的な好み
ある大学でこんな授業が実際にあった 2009-08-19 個人的な好み,数学
みんなの理想のダイビング 2009-08-15 ダイビング,個人的な好み
プロサーファー 2009-08-05 ダイビング,個人的な好み
2割が「幻の本」になる 2009-08-01 Googleを使っても見つけられないもの,英語,個人的な好み,自然言語
月の暗黒面 2009-07-22 音楽,個人的な好み
海の日だから 2009-07-20 ダイビング,個人的な好み
Luhn algorithm 2009-07-07 個人的な好み,数学
改変された記憶 2009-06-29 個人的な好み
どの断面で見るか 2009-06-22 Web,個人的な好み


2010-03-10

Twitter のタイムラインを保存するには

Twitter のタイムラインを保存しておきたいと思う事が、ごくたまに、ある。

そのために、自分の発言だけなら Twilog というサービスがあるし、みんなで編集できる Togetter というのもある。

でも、なんか違うのだ。Twitter をやっていない人にはちんぷんかんぷんだろう。感覚的な話なので、詳しくは説明できない。要するに「タイムラインは自分だけのもの」なのだ。自分の発言だけとっておく(前者)のとは違うし、見えなかった発言まで入ってしまう(後者)のとも違う。

---

さてふと気が付くと、うちの Mac の emacs のバージョンが古くなっていた。この際だから新しくしようとあちこち調べた。そうしたら、emacs 上で動く Twitter クライアント twittering-mode というものを発見した。

emacs 上で動くというのはすごいことだ。当然、elisp で書いてあるわけで、自由にカスタマイズができてしまう。elisp は懐かしいなあ、と思いながら、twittering-mode.el をいじっていたら、これが「タイムラインを保存する」のに使えることに気づいた。

Twitter のタイムラインは多くの人の多くのポストからなる。一つ一つのポストは次の2つが判ると特定できる。(1) Twitter 全体での通し番号 Post ID。(2) ポストした人のアカウント名(screen_name)。

注意が必要なのは、(1) の Post ID だけではポストを参照できないということだ。これは、セキュリティとの兼ね合いだと思う。ちなみに、(1) さえあれば順番にならべて時系列が再現できるので、ポストの順序をわざわざ保存しておく必要は無い。

もっと注意が必要なのが、ポストした人のアカウント名は、内部的には User ID という番号で管理されているということだ。User ID は普通のユーザーの目には触れない。
詳しく説明: 各々のユーザーのプロフィールのページで、右下のオレンジ色のアイコン (RSS とかなんとか書いてある側にある) にマウスを乗せた時に出る、http://twitter.com/statuses/user_timeline/XXXXXXXXX.rss の XXXXXXXXX の部分が User ID だ。
User IDという番号で管理されている理由は、アカウント名 (screen_name) やハンドルをユーザが自由に変更できる仕様だからだ。

というわけで、要するに、1つの投稿を定めるためには、User ID と Post ID という2つの数字が必要充分だ。この2つの数字は未来永劫、不変だ。

これに対し、Twitter の個々の発言に1つずつ割り振られ、「パーマリンク」として扱われることが多い
http://twitter.com/screen_name/status/xxxxxxxxxxx
の型のリンクは screen_name が変更されると参照できなくなる。(ちなみに xxxxxxxxxxx の部分が Post ID。)

---

さて、実際に、User ID と Post ID を入力して、元の投稿を参照するという CGI を設置してみた:

User ID:
Post ID:(空なら User ID のプロフィールを表示(注))


需要はほとんど無いと思われるが、自分が emacs (twittering-mode) でタイムラインを保存するために作ったのを、せっかくなので公開した。「Twitter のパーマリンク」とは異なり、誰かが screen_name を変更しても安心。←ここが唯一無二の売りです!

【付記: なお、User ID が存在しない、あるいは、User ID と Post ID に該当するポストが存在しない場合などは Twitter のトップページ http://twitter.com/ あるいは Twitter のエラーメッセージのページが表示される。】

あ、アカウントそのものを消去されちゃうと、もちろん発言は参照できなくなる。それはもうどうしようもないということで…。

ちなみに、私は .emacs に twittering-mode の各種設定の一部として
(setq twittering-status-format "%i%s %j%r%R\n%T\n%@ %#\n")
を追加した。 j と # で User ID と Post ID をテキストとして刻み付けるためで、こうしておけば、あとで加工するのに不自由はない。

---

注: User ID から、そのプロフィールを表示するだけなら、手間はかからない。http://twitter.com/account/redirect_by_id?id=User_ID
とすればよい。

蛇足: 上の CGI で番号の若い User ID を誰が使っているのかを調べてみた。0 から 50 までの結果を記しておく:

12 @jack (ちなみにこの方の Post ID: 20 のツイートが、歴史上、最初のツイートだ。)
13 @biz
14 @noah
15 @crystal
16 @jeremy
17 @tonystubblebine
18 @Adam
20 @ev
21 @dom
22 @rabble
23 @timroberts
24 @meredith
31 @rayreadyray
34 @ariel
38 @florian
41 @drx
47 @kellan

空きがあるのは冗長にしたいからなのか、もう Twitter を止めたのか。1桁の人は居なかった。あたりまえだが、Twitter の社長さんとかが若い番号のようだ。

2010-03-07

Spam

しばらくこの blog が放ったらかしになってしまった。元気で居るので心配しないで欲しい。

なぜ放ったらかしになっていたかというと、Twitter と Tumblr のせいだ。両方ともいわゆる「マイクロブログ」というやつで、これが居心地(書き心地?)がいい。blog だと、コメント欄がうっとうしい、つまり誰かが書き込んだことにいちいち反応しないといけない。それが、Twitter や Tumblr には無い。(Twitter は「反応しないといけない」からもっとうっとうしいという意見も聞いたことがあるが、私は無視している。無視できる、というところが Twitter のいい所だと思う。)

違うメディアだと認識しているので、この blog のこのエントリを読んでいる人を、私の Twitter なり Tumblr に誘導する気はない。大阪の敵を東京で討とうと思っても、無理だよ。

Twitter か Tumblr を始めたなら、私を見つけるのは簡単だと思う。フォローしてもしなくてもよいです(笑)。できれば、フォローしないでくれるほうが嬉しい。フォローするのなら、こちらの blog を引きずらずに別の人だと思ってくださいね。

---

blog の更新をさぼっているのは、上にも書いたがコメントへの応対に疲れたからだ。コメントをつけられないようにするという手もあるのだが、たとえば「潜水士」や「日本のハゼ」のエントリはコメント欄があったほうがいいと思う。匿名でも書き込めるようにしておいたほうがいいのも確かだ(誰もが OpenID を持っているとは思えないし、ましてや Google をや)。

「他人のブログのコメント欄は安全地帯」

とは良く言い表している。荒らし放題。逃げちゃえばいい。

荒らされた方は無視はできない。すくなくとも「消去」という手間がかかる。

---

どうも、更新されていないブログを探し出すツールかなんかがあるようで、エロサイトへ誘導する Spam な書き込みがこの blog に散見されるようになった。たまにはこういうことも書いて、「細々とつづけてますよ」と主張してみた。

2009-12-13

眼点


(Photo: Primovula sp., Is. Chichi, Ogasawara, Japan. D -15m)

今日も潜っていた。普通に、魚の群れだとか、珍しいハゼだとかハナダイだとかも見た。

しかし、今日の一枚は上の写真。コダマウサギガイに近い種類だが、微妙に違う。P. roseomaculata かなあ。

普通に撮影するのではなく、昨日と同様、眼点にピントを合わせてみた。ストロボが透過光になってしまったのは、偶然。左端に卵らしきものが写っているのも偶然。

結果として、日本画のような味わいの写真になったではないか、と自画自賛。(笑)

ちなみに、撮影場所は激流でした。(大笑い)

2009-10-05

On, Off, and Undefined

「ネットで知り合った人と、実際に会う」ということには、実は、かなりの抵抗がある。

たとえば、この私の blog が始まったときから今回のエントリまで『全部』読んだ、という奇特なストーカーみたいな方が居られたとする。私はいろんなことを blog に書いているが、同時に、いろんなことを blog に書いていない。書いていないことに関して、いろいろ憶測は可能だ。ポストの時刻が何時台に多いだの、この時期にあそこへいっているのは何だの、と。そんなのを鬼の首を取ったかのように憶測の根拠にして何が楽しい?

ひとこと言っておこう。

書いていないのは「書きたくないから」だ。書きたければどこかに書いているはずだ。

最近は twitter の側にも、リアルでない @orangkucing という名で登場してしまっている。しかし、書きたいことしか書いていない。これはいっしょ。blog 側と twitter 側ではなるべく人格が違うように振る舞っている(?)ので、あっちのプロフィールのリンクからこっちへ飛んでくると、びっくりする方も居られるかもしれない。

---

こんなことを書いたのは、きのうは「ネットで知り合った人と、実際に会う」という "オフ会" と世間でいうものに、生まれて始めて出席してきた。こんなことを書いたわりには、ネットを使った世の中で、"ふつうに行われていること" をやったことが無かった。自分を笑える。まあ、そのくらい、リアルが嫌いなのだと思って頂けると幸いだ。リアルだと、「書きたくない」と私が思っていることを平気で質問してくる、空気の読めない人を防御する手段がほとんどない。しょうがないので、適当なことを答えるのだが、空気の読めない人に限って、その嘘をずーっと憶えているんだよねぇ。。。あーあ。

オフ会から帰って来たら、終電の長さが足りなくて、最後は足で歩くはめに陥った。家に着いたのは2時前。郵便ポストを覗き込むと NAUI から上の写真のような賞状(?)が送られて来ていた。

"outstanding contribution" という英語の意味は、昔からそうじゃないかとはうすうす感じていたが、「お金を払ってくれてありがとう」か「ただ働きしてくれてありがとう」くらいのニュアンスではないかと思う。他人に outstanding と言われることは重要ではないし、自分で outstanding ではないと思えることはもっと重要でない。

というわけで、自分の能力の外にあり無理ではないか、あるいは、無理であることすら分かってないのではないか、と(自分で)思うことに重点的にチャレンジしていきたい。と、ぼんやり思った。

---
今回のエントリは意味不明ですが、この blog ではよくあることですね。(笑)

2009-09-25

辛くても辛くない



食事の支度をするのが面倒だったので、レトルトのカレーをコンビニで買って来た。「大辛」と謳っているのにまったくそんなことはない。嘘つき。

たまたま、台所に、インドネシアのサンバル(上の写真)があったので、温めたカレーの中にどばどば入れてみた。

おお!旨いではないか!

街のカレーチェーン店で辛さを増すスパイス(粉)を売っているが、あれよりも味わいが深い。サンバルには唐辛子だけでなく、ニンニクとか砂糖とかが絶妙の割合で入っているからではないだろうか。

---

唐辛子の辛さを表す尺度にスコヴィル値というのがある。詳しくは Wikipedia を見て貰えばよい。

Wikipedia のこの項目を見て、かねてより疑問だった、純粋カプサイシンのスコヴィル値が 16000000 であることが分かった。しかも、これを販売している会社があるという!リンク先にその商品があるが、残念ながら 999 個の限定販売で、もう品切れ。手に入りません。

現在、手にはいる、最大スコヴィル値の市販品は、"The Source" だ。1オンス入りで、値段は USD93.50。配送はアメリカ国内にしかしてくれないが、配送料は無料だ。

個人輸入を代行してくれる業者(たとえば、ここを何回か利用しましたが、大変に信頼できます)に頼めば、これを購入することが可能だ。思わず、"Buy" をクリックしてしまいそうになったが、やっとの思いで我慢した。だって、何に使うのかわからないもの。レトルトのカレーに一滴入れたら、顔も近づけられなくなりそうだし。

2009-09-23

コーランを猫英語で



前にもこのブログで取り上げたことがある猫英語(lolcat)。聖書を lolcat に「翻訳」しようという試みがあるのは知っていたが、イスラムの聖典コーランも「翻訳」されている。上の画像のページがそれだ。

コーラン第1章「開扉の章」は、次のように訳されている。

Chapter 1 teh Cat Door
1. Props to da Rewf Cat, OMG,
2. who iz purry n rubby;
3. an no do bad stufs,
4. wiff skerreh teefs and klawz.
5. U iz da boss uv us, srsly.
6. U herds us,
7. where yu has peed, not da naybor cats, or da strays.

「扉」は the Cat Door。「慈悲深く慈愛あまねき」は OMG (= Oh, my God!)。「アッラー」は the Roof Cat。 roof には屋根、屋上、てっぺん、最高、家庭などの意味がある。

この7行しかまだ見ていないのだが、出来がすばらしすぎるので、英語版コーランからの重訳ではなく、原文(アラビア語)から直接 lolcat に翻訳していると思われる。

いいなあ。分かる人がめちゃくちゃ限られそうだけど、何かに使えないかな。(笑)

---
19:07に追記: 以下のようなのを書いてみました。
orangkucing #twnovel 猫扉の章。かわいい屋根ぬこ様、あなたのおみ足の下で。全てのゴロゴロの主に讃えあれ、高貴な姿と振舞いの御方、恐ろしい歯と爪を持つ。私達は、あなたにのみ仕え、あなたのもの。私達の番をしてくださる。他の猫や野良ではなく、あなたが小用をなさった道に私達をお導きください。16:17 PM Sep 23th

2009-09-19

Stanisław Lem

大昔に読んだSFをもう一度読みたくなって、Amazonで調べたら絶版だった。

中古でも、と思ったら、なんと 1 円で出品されていた。いい本なのになんだか切ない。

今日、物が送られて来たが状態は非常に良い。500円くらいで売っていて欲しかった。

スタニスワフ・レム「宇宙創世記ロボットの旅」(原題: CYBERIADA)
吉上昭三、村手義治訳
ハヤカワ文庫SF320, 1976.

最近、レムの作品は別の翻訳者による日本語訳が出始めているようだが、これはまだ新訳が出ていない。訳がとても硬い感じなので、ひょっとすると、ポーランド語からロシア語を経由しての重訳なのかもしれない。新訳が出るのが待たれる。

この本を「面白いよ」と教えてくれたのは大学の先輩だった。短編集で、すべてが私のお気に入りだが、とりわけ「白楽電」というのが登場するお話が良い。白楽電はお題を与えると「詩」を作ってくれるコンピューターだ。

お題はいろいろなのだが、「愛と死についての詩で、用いる用語はすべて高等数学のものを使うこと。とくにテンソル代数と、高等位相幾何学、解析学。詩にはエロチックなおもむきと厚かましいところもなければならない。すべてはサイバネチックスの範囲内であること」に対する白楽電の回答が素敵だ。私の先輩の話でもいちおしはこの詩だった。

残念。詩はここには引用しない。本を買って読みましょう。(笑)

今になると、サイバネチックスという言葉自体が古めかしく懐かしい。詩文に出てくるテンソル代数も現代的な取扱いとは思えない。この小説が書かれた時代の、未来への夢あふれるサイバネティックス、(テンソル解析が応用された)最先端の科学としての一般相対論の姿が透けて見える。

SFこそ書かれた時代の背景を探る歴史資料となるのだ。

2009-09-17

最近見た素晴らしくない「努力」の定義

原因と結果を逆転させるのは、小説ではごく普通の手法ではないかと思う。だから、お話として「出来」がいいかどうか(つまり、「へーっ」と感心するかどうか)は、逆転させる対象物による。

ついさっき、こんな作り話を twnovel の方に書いた。
orangkucing #twnovel 天地すらはっきりと分かれていなかった昔、言葉たちはばらばらに漂っていた。ある言葉を別の言葉が追いかけ始め、会話が生まれた。やがて、言葉は、日常や感情を表すようになり、人や王や神や、在るものや無いものを綴った。言葉をつぶやく人間たちは、この世界では最後に出現する。14:24 PM Sep 17th
前半は「日本書紀」、後半はウルル(俗にエアーズロックとも呼ばれる)の伝説のパクリである。

別に、上の話の出来がいいと言いたいわけではない。私もよく用いる「小説の普通の手法」であることを説明しただけだ。

---

さっきはてなをみたら、こんなのにブックマークがたくさんついていた。

そう思うことで、気が休まるかたが多いのなら、どうぞどうぞ。

小説として言わせてもらうと、「成果」と「努力」を逆転しても、出来は最高とは言えませんね。

2009-09-10

日蔭の村

民主党は八ッ場ダムを本当に中止にするのだろうか。

---

むかし読んだ、小河内ダム(奥多摩湖、東京)の建設にまつわるはなし

石川達三「日蔭の村」
新潮社版作品集第1巻所収
昭和47年10月
(初出は『新潮』昭和12年9月)

が本棚の隅にあったので、再読してみた。

この本の内容に関しては、

涼山人のとっておき「遥かな墓標」

のページに詳しい。なぜ、私がこの本を持っているのかという動機もこの方とほぼ一緒だ。奥多摩の山は、私がアウトドアの遊びにはまる原点になった場所なのだ。(今は、私の興味は海に流れてしまったが…。)

また、極楽蜻蛉の読書ノートに記述があるように、石川達三のこの作品はまだ、ダムの一件が進行中に書かれている。作品集に付属の月報によると、もう日中戦争が始まっている戦時下ということもあり、初出は検閲を通すための伏字だらけだったという。

文庫も作品集もどちらも絶版なので、手に入りにくいとは思うが、興味のあるかたにはお勧めしたい。歴史は繰り返す、というか歴史に学ばない愚かな為政者たちの姿が八ッ場ダムに見える。知事やら政権やらが変わるたびに大規模公共事業の行方がころころ変わるようでは、その歪みは弱い所に必ず現れるのだ。

---

そういえば、小笠原でも TSL (新型高速船) の就航が中止になった。その関連で融資を受けて、土地買って建物立てて宿泊業を始めた人とかには大打撃だったという。

ころころ変えることで、誰かが儲けているのだろうか。けっきょくは「こころざし」が低い、と言い切っていいのではないだろうか。

2009-08-25

礫・砂・シルト・粘土・コロイド

Photo: Vanderhorstia sp. A sensu A Photographic Guide to the Gobioid Fishes of Japan, Is. Iriomote, Okinawa, Japan. D -8m, TL 5cm. Aug 2008.

映画化された新田次郎「劔岳 点の記」を観たいと思っているのだが、行きそびれている。原作は高校のとき、合宿であの辺りに行く前に、山岳部の顧問の先生から吉村昭の「高熱隧道」と共に必読の書として紹介された。

それがきっかけで、新田次郎も吉村昭もほとんど全作品を読んでしまった。大好きな作家だ。

「高熱隧道」の面白さに嵌ったおかげで、トンネル工事の実話が大好きになった。うちの蔵書にはそういうわけで、左のような古本もあったりする。今ならこの本は現物を古本屋で購入しなくても、土木学会図書館の戦前土木名著100著としてオンラインで読めるのに。

だから、もちろん、青函トンネル記念館にだって行った事がある。とにかく、長いトンネルの中では景色を良く見るという、変な人になってしまった。

---

トンネルを掘る、あるいは、大きな建物を作るときには土質とそれに合った技術が重要だ。

このことは、エビや魚に関しても全く同じで、海底の土質が変われば穴を掘って生息している生物は異なる。それぞれが得意とする土質があるのだ。

一番上の写真はクサハゼという魚だ。日本なら、沖縄にも小笠原にもたくさん居る。父島で、沈んだ貨物船の貨物室にシルト(砂より細かく、粘土よりは粗い土)が溜まり、一面、クサハゼだらけのところを知っている。

こんなに綺麗な魚なのだが、一般ダイバーにはお勧めできないかもしれない。なにしろ、生息場所の底質はシルトだ。フィンで巻き上げたら何にも見えなくなってしまう。しかも、この魚は臆病ですぐ引っ込んでしまうので、指差して教えにくい。

ダイビングするときにも土質とそれに合った技術って重要だ。(笑)

2009-08-21

絵師は健在だった

うちの近所に "痛車" があった。駐車していた場所は統一協会の事務所の駐車場だ。

[写真: 助手席のドアの絵]
この blog の2009-06-19のエントリで、うちのごく近所に「統一協会」というカルトの事務所がある、という話を書いた。そのエントリでは『昔の大学では、勧誘のビラが毎日、山ほど配られており、書いてあるマンガのキャラがかわいかったんだよ』とも書いた。

まさか、20年以上を経て、今日、また出会うとは!

[写真: 車のフロントの絵]
絵師が昔と同じかどうかは確かめる術を持たない。しかし、絵の傾向は同じという気がする。だって、今の絵ならもうちょっと萌える絵の気がする。

---

以上。

このキャラを他で見かけたら、面白いので私にお知らせください。おそらく、頭の周りの輪っかがキーポイント。マリアたんとかイブたんとかいう名前じゃなかったっけか。(笑)

2009-08-19

ある大学でこんな授業が実際にあった

ひろゆき@オープンSNSさんのところでこんな話が書いてあった:
ある大学でこんな授業があったという。 
わりと、好きなコピペ。

*************

ある大学でこんな授業があったという。 
「クイズの時間だ」教授はそう言って、大きな壺を取り出し教壇に置いた。
その壺に、彼は一つ一つ岩を詰めた。壺がいっぱいになるまで岩を詰めて、彼は学生に聞いた。
「この壺は満杯か?」教室中の学生が「はい」と答えた。
「本当に?」そう言いながら教授は、教壇の下からバケツいっぱいの砂利をとり出した。
そしてじゃりを壺の中に流し込み、壺を振りながら、岩と岩の間を砂利で埋めていく。
そしてもう一度聞いた。
「この壺は満杯か?」学生は答えられない。
一人の生徒が「多分違うだろう」と答えた。

教授は「そうだ」と笑い、今度は教壇の陰から砂の入ったバケツを取り出した。
それを岩と砂利の隙間に流し込んだ後、三度目の質問を投げかけた。
「この壺はこれでいっぱいになったか?」
 学生は声を揃えて、「いや」と答えた。
教授は水差しを取り出し、壺の縁までなみなみと注いだ。彼は学生に最後の質問を投げかける。
「僕が何を言いたいのかわかるだろうか」

一人の学生が手を挙げた。
「どんなにスケジュールが厳しい時でも、最大限の努力をすれば、
 いつでも予定を詰め込む事は可能だということです」
「それは違う」と教授は言った。

「重要なポイントはそこにはないんだよ。この例が私達に示してくれる真実は、
 大きな岩を先に入れないかぎり、それが入る余地は、その後二度とないという事なんだ」
君たちの人生にとって”大きな岩”とは何だろう、と教授は話し始める。
それは、仕事であったり、志であったり、愛する人であったり、家庭であったり・自分の夢であったり…。
ここで言う”大きな岩”とは、君たちにとって一番大事なものだ。
それを最初に壺の中に入れなさい。さもないと、君達はそれを永遠に失う事になる。
もし君達が小さな砂利や砂や、つまり自分にとって重要性の低いものから自分の壺を満たしていけば、
君達の人生は重要でない「何か」に満たされたものになるだろう。
そして大きな岩、つまり自分にとって一番大事なものに割く時間を失い、その結果それ自体失うだろう。

壷が満杯になるとか、人生訓的な結末とか。以下に劣化コピーしておくが、 ★ / ☆ の部分には、
  • 自然数の集合 / 一つ
  • 自然数の集合 / 自然数の集合と同じ個数
  • 0を超え1未満の実数の集合 / 一つ
  • 実数の集合 / 実数の集合と同じ個数
をそれぞれ入れて、4通りのストーリーとして読んでね。

--- 劣化コピー始まり ---
わりと、有名なネタ。

*************

ある大学でこんな授業が実際にあった。
「クイズの時間だ」准教授はそう言って、 ★ を取り出し教壇に置いた。
その ★ の要素に、彼は一つ一つ石ころを対応させた。 ★ がいっぱいになるまで石ころを対応させて、彼は学生に聞いた。
「 ★ の要素は石ころと同じ数だけあるか?」教室中の学生が「はい」と答えた。
「本当に?」そう言いながら准教授は新しい石ころを ☆ だけ取り出し…

(以下省略)
--- 劣化コピー終わり ---

人生訓的な結末は、この劣化コピー版には残念ながら全然ない。岩は先だろうが後だろうが、壷が "大きければ" 満杯でもいつでも入る。

重要なポイントはそこにはないんだし、この例が私達に示してくれる真実なんかない、と思って構わない。

オリジナルのストーリーの持つ "説教臭さ" のようなものがわりと私の鼻に付き、当分、好きになれそうにないので、茶化してみた。(笑)

2009-08-15

みんなの理想のダイビング

[写真: 1993年の地震と津波の被害を後世に伝える、奥尻島津波館の展示物の1つ。

現実には存在しない「みんなの明るい未来」という理想は、共産圏だけに限らず日本でも、地上にではなく上空にあるようだ。と思った。]

---

このエントリは旅の帰路の移動中に書いている。今回の、私の北海道でのダイビングの感想を忘れないうちにまとめておく。

この旅では、支笏湖、奥尻島。潜ったのはそこだけだ。

---

まず、支笏湖の感想。利用したのは現地サービスでボートダイブ。当日、他のダイバーは居らず、私とガイドさんはマンツーマン。当然、リクエストはすべて叶った。

前から見たいと思っていた淡水産のハゼたち、巣作り中のイトヨという魚、ちょうど開花中のキンポウゲ科の水草などなど。

カルデラ湖という限定された環境にもかかわらず、私の好きなやり方で潜れた。文句なく楽しかった。

---

次に、奥尻島の感想を。利用したのは都市型ショップ。ショップツアーに瀬棚から途中参加したのだ。同行者は、他の客7人、ショップスタッフ3名だった。私はリクエストを訊かれもしなかった。

さて、ダイビングだ。恐れてはいたのだが、わざわざ水中で見る意義が私には感じられない、柱状節理などの「地形」がメインのポイントだった。磯焼けで、海藻は背の立つくらいの水深の、しかも限られた場所にしかない。魚影は貧栄養湖の支笏湖より薄いかも。

せっかく奥尻島という、なかなか潜れない所にきたのに、潜ったポイントは3本とも宿の目の前という限定された同一の場所だった。漁業など各種の規制からやむを得ずそうなったのだとは思う。でも、私はかなりの不完全燃焼だった。

まあ、夜はビールが飲み放題だし、ウニ丼、ジンギスカン、花火、肝試しなど、ダイビング以外では充実してたのかもしれない。私はそういうの全部なしで構わない人なんだけど。

---

教訓: ショップツアーは、もう私には合わない。絶対ダメ。

新参者に対し常連の持つ既得権益とかもあるし。純粋にダイビングを楽しむには要らないかもしれないそういうもののいっぱい詰まった「福袋」が、ショップツアーだ。

もう去年あたりからよくわかってたことなんだけどね…。


2009-08-05

プロサーファー

いままでそう名乗っていて、特に問題視されなかったのだろうか。昨日、今日あたりで大騒ぎの芸能関係のニュースの話。

とにかく、詐称は良くない。お塩先生の虚言も良くない。当たり前だがそう思う。

が、かわいい嘘なら許してあげたい。

昔、ダイビングに行った先の海外で、どうやら私は虚言癖があると思われた経験がある。もう風化しつつある体験だからここに書いてしまおう:

---

私は、ダイビングコンピュータとして Uwatec 社の Aladin (の古めの型: "Pro") を使っている。

そして、当時、Palm という PDA (写真) も使っていた。というのは正確ではないな。以下で述べる事情があるため、実は今でもまだ私は Palm を使っている。

古めの Aladin は、Windows PC と "RS232C" (特殊なケーブル) で接続して、ダイビングの時間や水深などのデータを取り出すことができる。しかし、Palm は Uwatec 社のサポート外なので繋げられなかった。

そこで、Palm と Aladin を接続するアプリケーションを自分で書き、ケーブルも自作した。そして、ネットでソースコードを含め、すべての情報を日本語と英語で公開した。(現在は、責任を持ってメンテナンスできないため公開は停止している。だって今や Palm は RS232C I/F のないスマートフォンになってしまい、個人的になんの魅力も感じられないのだもの。)

で、その時、海外のとあるリゾートで、私は、その自作アプリケーションと自作ケーブルをログ付けで使っていた。アプリケーションには、当然、私が必要とするログブックの機能も付けてある。

白人の若いお兄さんが私の手もとをのぞきこんで「それは何?」と訊いて来た。私は「en/ex時間とか、水深のグラフとか見れるんだよ。ログブックにもなるんだよ」と答えた。彼はおおげさに驚いて「すごいな、それ。どこで売ってるんだい?」と訊いて来た。「売ってるわけじゃなくて、アプリケーションは僕が書いて、ケーブルも僕の自作だよ」と本当のことを答えた。

どうやら、彼は私を完全な狂人だと思ったようだ。彼は変な目で私を見て、それ以上話しかけてこなかった。あの目つきだけは忘れられない。そのあとは、彼の周りにいる人まで、私を露骨に避けた。もちろん、気のせいかもしれないし、言葉の壁というものもあったし。

悲しかった。嘘ついて私のウェブサイトの URL だけ、自分と関係ないものとして教えておけばよかった。「この URL の会社で売ってるよ」って。そのアプリケーションは無料だったんだけどね。

---

虚言かそうでないかはよく確認してみないと分からない。最初っから虚言だと思ったら、確認しないだろう。でも、それは不公平だ。

だから、上に書いた事件以来、私は「自分が作った」ということをほとんど誰にも言わなくなった。たぶん、何かの拍子に間違えて私がそう言ってしまったのを聞いた人は全員、いまだに私のことを大嘘つきのめちゃめちゃ嫌な野郎だと思っているはずだ。

ま、大嘘つきでも遠くない、かもしれないのだけど…。

---

というわけで、嘘をついた人をあげつらって「語録」とかにまとめる趣味は私にはない。

それに、虚言癖があると思われないためには、私は平気で嘘をつきます。

お?このエントリはもちろん、全部、嘘ですよ。信じる必要はどこにもこれっぽっちもありません。(爆笑)

---
2009-08-21追記: 「元」プロサーファーであったのは確かなようだ。となると、嘘つきは誰だ?

2009-08-01

2割が「幻の本」になる

数日前に、国立国会図書館に調べものをしに行った(★)。

そのとき、ちょうど「40年前のアポロのアセンブラソースコード」がネットで 話題になっていた

関係はないが、そういえば20年以上前に、私は、アセンブラで書いたもので原稿料を貰った事があるぞ。と思い出し、そのソースコードが掲載されているはずの雑誌も国会図書館でついでに探してみた。もっと正確に言うと、行く前に既にネットからの検索は試してあった。しかし、検索できなかったので、現場でもというわけだ。

無い。

工学社の「I/O」という月刊誌の1記事として掲載され、全く同じ内容が「I/O別冊」にも載った。2回、きっちり原稿料を貰ったことまで憶えている。現物も送って貰った記憶があるのだが、引っ越しの時に捨ててしまったようだ。

国会図書館が所蔵する、工学社が発行した本や雑誌の一覧を見ても、それらしき「別冊」がない。そもそも、その時代の、I/O 本誌の方も所蔵が欠けている号が多く、しかも何やら図書館側が「作業中」ということで所蔵号すら閲覧できない。

とりあえず、あきらめた。しかし、たぶん「これか?」という書名だけは、同社が出版した別の雑誌の広告から読み取っておいた。

---

日本には 納本制度 があるので、国内の普通の出版物ならなんでも、国会図書館に行けばあると無邪気に信じていた。無かったとしたら、誰かが盗んだとか破損したとかじゃないの、とも。

実際、このとき(★)は、同じくらい昔の、地方紙 "新潟日報" のある特定のページを見るのが目的だったのだが、昭和61年5月7日の夕刊第1面がそれだった: 雪と青空の美しいカラー写真だったはずがモノクロに変換されていてひどくがっかりはしたものの、お目当ての写真付き記事そのものはしっかりとマイクロフィルムに焼き付けられ保存されていた。

考え過ぎと笑われるかもしれないが、永遠に残ると安心していた「自分の痕跡」が、じつは既に失われていたとしたら、これはひどく悲しい。自分には邪魔で捨ててもいいと感じる、その同じものを、他の誰かには大切に保ちつづけて欲しい。そういうわがままなものは世の中に他にもたくさんある気がする。 Honi soit qui mal y pense. ;)

上にあげた Wikipedia の "納本制度" の項目を読むとこんなことが書いてある: 出版した者には納本の義務があり、もし怠った場合には罰則もある。ただし、実際には8割程度しか納本されていない。

とくに、マンガやサブカルチャーは納本されていないことが多いそうだ。そうか、1980年代のIT関連の雑誌(当時は「マイコン」雑誌と呼んでいた)は、サブカルチャーの同人誌だったのか。

---

でも、書名の目星がついたおかげで、昨晩やっと、ネットで見つけた。ある公立図書館の保管庫にあると分かったので、今日、さっそく見に行って来た。

というわけで、探していた本はこれ:

6809 活用研究 (I/O 別冊)
1989年1月20日 初版発行
編集: I/O編集部

pp.75-77 が私の書いた部分: ネット上に目次の画像もあったので、現場に行く前に分かっていた。ちなみに掲載されたアセンブラソースを再現したのがこれ。いまこれを読むと、まるで別人が書いた物のように見え、個人的にはつっこみどころ満載。(汗)

まあ、アポロとは比べ物にならない、埃のようなエピソードですが。

ともかく。所蔵していてくださって、ありがとうございます >>世田谷区立中央図書館さま!!

---
付記: 1980年代の富士通製マイコンや MC6809 に関しては、画像(上に引用)、書籍の情報ともにOh!FM-7ミュージアムが何かと一番詳しい。

2009-07-22

月の暗黒面

今日は日食だった(はず)。うちでは雲で観察できませんでした。

でも、気象衛星の画像ではほーら、こんな感じ。吐噶喇にせまる大きな黒い影が中国大陸に!(気象庁の気象衛星の「日本域, 可視, 拡大, 白黒」の画像、本日11:00撮影より)

---

ところで。

日食 (Eclipse) といえば、まっさきに Pink Floyd という昔のロックバンドを思い出すのだが、私が古すぎか。。。

いまや iTunes Store で1500円で買える、 Dark Side of the Moon というアルバムの B 面最後の曲が "Eclipse" というタイトルの曲だ。最後の曲と言っても、実はこのアルバム、A面とB面に収録された曲たちはそれぞれ切れ間なく録音されており、実質的には2曲しかない(昔はLPレコードだったわけで、A面とB面の切れ目だけは曲を連続させられなかった)。

西洋では(インドの)占星術のせいか「月」は狂気と深い関係にあると誤解されている。たとえば、英語の lunatic は、文字通りなら『luna (月を意味するラテン語) に影響された』のはずだが、転じて『精神障害の』『常軌を逸した』の意だ。日本とかイスラム圏とかで「月」は、ウサギ小屋だったり、姫の故郷だったり、とっても青かったり、救急車のマークだったり、"平和でいいやつ" なのに。

というわけで、Pink Floyd のこのアルバムは「狂気」を扱っている。ちなみに、"Eclipse" の1つ前の曲のタイトルは "Brain Damage" だ。

しかし、"Eclipse" の歌詞はとてつもなく素晴らしい。著作権の問題があるといけないので後半だけを引用:

----- 引用はじまり ------

...(省略)...
and all you create
and all you destroy
and all that you do
and all that you say.
and all that you eat
And everyone you meet
and all that you slight
And everyone you fight.
and all that is now
and all that is gone
and all that's to come
and everything under the sun is in tune
but the sun is eclipsed by the moon.


----- 引用ここまで -----

"and" で始まる、対になった韻文をこれでもかこれでもかと連ね、緊張が極限に達した最後の最後に、"but" であっさりひっくり返す。音韻的にも意味的にも(曲も)なんだかゾクゾクする。大好きだ。

でも、ひょっとすると現在なら、
Everything under the sun is in tune, but the sun is eclipsed by the oracle.

が適切かな?

2009-07-20

海の日だから


(Photo: "Dolphin Swim", near Is. Chichi, Ogasawara, Japan. Dec.2008)

「いい写真が撮れてたらください」と言われて、「じゃあここに連絡ください」と私のアドレスを渡したのに何も音沙汰がない。たしか、上の写真に写っている人のうちの誰かだったと思う。

けっこうこういうことは良くあるので、気にしないことにしている。

「ください」と言われる→どこかに公開する→私の方から連絡する→見たのか見てないのかすらもはっきりしない

というパターンも多いし、ひょっとすると、私自身も「ください」と言われたのを忘れていることもあるかも。(苦笑)

まあ、趣味の写真なので、そんなものですかね。

---

今年の夏はどこに潜りに行く予定も入ってないなあ。。。たぶん、去年の反動だ。去年の夏はプールで潜り過ぎだったから。

2009-07-07

Luhn algorithm

今日のニュースから:
カード番号割りだす「クレジットマスター」 窃盗容疑で21歳女を逮捕

クレジットカード番号に特殊な計算を施して他人のカード番号を割り出す「クレジットマスター」という手口で不正にインターネットで商品を購入したとして、大阪市の無職、旭千鶴被告(21)が窃盗容疑などで逮捕、起訴されていたことが7日、警視庁中野署への取材でわかった。同署によると、クレジットマスターによるカード犯罪の摘発は異例という。

同署は旭被告の交際相手で同市の無職の男(47)についても同容疑などの逮捕状を取る方針。同署によると、男の所在は現在不明という。同署が男の自宅を家宅捜索した際に覚せい剤が見つかっており、覚せい剤取締法違反(所持)容疑でも逮捕状を取る方針。

同署によると、旭被告と男は昨年7月20日、クレジットマスターで作成した他人のカード番号を利用し、都内のネット通販会社からテレビモニターなど計7点(約20万円相当)を購入した疑いが持たれている。(15:02)

[引用は NIKKEI NET より]

なんだか "特殊な計算" の "すごい手口" って扱いで、おおげさだなあ。(爆笑)

クレジットカードの番号は任意の数字の並びが有効なわけではない。最後の1桁がチェックディジットになっているため、ランダムに数字を並べたとしたら、その 1/10 以下しか有効ではない(「以下」と書いたのは、未発行や廃止があるため)。

カード番号がチェックディジットの意味で「有効」かどうかは、1960年に H. P. Luhn さんが特許を取った方法(Luhn algorithm)でチェックされていて、ネット上で既に公開されている。たとえば、ここ(英文)に詳しい記述があるし、探せば他にもいくらでもあるだろう。

ここで簡単に翻訳してしまう(念のため。違法行為でもなんでもないからね):
  • (1) 右から偶数番目の数字だけを
    0→0 1→2 2→4 3→6 4→8 5→1 6→3 7→5 8→7 9→9
    に置き換える。
  • (2) 数字の総和が10の倍数ならクレジットカード番号として「有効」である。
例えば、16桁の数字 1234 5678 9012 3456 は、

(1)を適用: 2264 1658 9022 6416
(2)で、総和は 2+2+6+4+1+6+5+8+9+0+2+2+6+4+1+6=64

となり、「有効」ではない。しかし、最後の1桁を2に変えた 1234 5678 9012 3452 なら総和は60で、「有効」ということになる。これは、暗算でできるんだけど、どこが "特殊な計算" なのかな?

---

そして、この事実は、カードのセキュリティとは関係ない

大したことではないのだ:ネット通販で買うとか、カードリーダーで読むとか、昔あった「複写紙でガッチャン」とかいう状況で、番号の読み間違い(入力ミス)があればその場でわかる、そのためのチェックディジットなのだ。名義人とか、有効期限とか、カードの裏に書かれているセキュリティコードとか、暗証番号とかがこれでわかるわけではない。

なんていうのかなあ。犯人には失礼だけど、とっても "DQN な手口" って言っちゃおうかな。通販は、送付先で商品を受け取らないといけないわけで、犯人を捕まえるの簡単。 DQN すぎて誰もやらない。だからこそ "摘発は異例" なんじゃないの?

というわけで、

「クレジットの明細書は、不正利用されてないかどうか、いつもよく見ましょうね」

というごくあたりまえの結論で終了でした。今回のエントリは、内容が全然ないね。ごめんなさい。(_o_)

2009-06-29

改変された記憶

安い Windows XP マシンが最近、目につく。

ついうっかり1台、手に入れてしまった。それで、その Windows XP マシンの USB に挿す無線 LAN 子機を買った。2種類も

なぜ2種類あるかというと、1種類目がどうしても動かなかったから。で、結論を言うと2種類目も動かなかった、ついさっきまで

延べ、まる2日近く潰して作業して、けっきょく1つは予備ということになってしまった。まあ、1500円くらいの製品だから安いといえば安いが。うまくいかなかったので、ストレスは溜まりまくり。(笑)

---

無線 LAN の設定に今回ほど苦しんだことは無かった。うちでは親機が AirMac Express (旧型)で、 Mac と Windows 混在の環境だ。全部を無線にしている。うちに限らず、いろんなところで、何度もやってた簡単なことのはずなのに。

今回は、親機に設定されている暗号化のキーが、私の記憶となぜだか1文字だけ違ったのが原因だった。接続まではうまくいってたのだが、 DHCP で IP アドレスが割り当てられなかったのだ。(IP アドレス割り当てに失敗したときの、"リンクローカルアドレス" 169.254.xxx.xxx になってた。)

うーん、なんで記憶と1文字だけ違うなどという奇妙なことが起こるのだろう。他人には推測しづらく自分には記憶しやすい、そういうキーのはずだったのだ。自分にも推測できないようなキーを使って、今までに、私は5台も間違いなく設定しているというのは、なぜ。。。

「悪夢の一部がネットで現実化した」か。最近、(寝ているときに本物の)悪夢をほんとによく見るんだよね。。。

2009-06-22

どの断面で見るか

自分が見えるもの、分かるもの。それだけが存在しているのではない。

と書くと、超いかがわしいか。

考え方、感性は人それぞれ。普段からそう思っているが、今回のエントリでは 2 つの物事を俎上にあげる。どちらの物事もマイナーすぎるが、この blog では PV とかそんなつまらないことをちっとも気にしていない。昨日のダンゴムシの方が断然、重要だ。(笑)

---

1.
中川淳一郎「ウェブはバカと暇人のもの」(光文社新書) という、ちょっと前に、ネット上で大 { | 不} 人気の本を電車の中で読んだ。内容も主張も薄く、繰り返しが多いので、目的地までの片道の暇つぶしに足りず、読破。

こういう意見は本じゃなくて、ネットで無料で読めるように書いて欲しい。内容はそれほど悪くないのだが、新書版1冊にするためにページ数が必要だからと内容を水増しした形跡が露骨。値段 (760円+税) には見合わなかった。

この著者には広告畑以外の知識がないようだ。「ネットはテレビに負ける」と。あー、そういう見方もできるでしょうね。

この著者の定義では、「バカと暇人」の補集合は『頭のいい人』だが、「『頭のいい人』はネットに書き込むなんて無駄なことはせず、ささっと情報を手に入れる場にしている」らしい。あー、そういう『頭のいい人』もいるでしょうね。

で、この著者はネットに対してとっても悲観的になって、
──ネット敗北宣言
という一行で著書をゆるくしめくくっている。あー、そういう風にも考えることができるでしょうね。

ネガティブ思考に陥っているこの著者をとても哀れに思ってしまった。アメーバニュース編集責任者、とっとと辞めて、ネットと関係ないとこに転職すれば?

2.
Wikipedia の 第一種圧力容器取扱作業主任者 の項目に、こんな記述を発見 (2009-06-22現在)。ちょっと長いが引用する:
労働安全衛生法の資格については、一般的には免許が上級の資格とされ、免許所持者に比べて技能講習修了者の権限が狭いことが多いが、第一種圧力容器に関しては次のような関係にある。
  • 最も範囲が広いのは免許でなく化圧技能講習の修了者であり、全ての第一種圧力容器に関する作業主任者になることができる。
  • 次に範囲が広いのは各級のボイラー技士免許所持者と普圧技能講習修了者であり、化学設備関係のものの作業主任者にはなれないが、それを除いた第一種圧力容器に関する作業主任者になることができる。ボイラー技士と普圧修了者とでは法令上の各種の権限は異なるが、第一種圧力容器取扱作業主任者に関する部分についての権限は全く同等とされている。
  • 特一圧免許は、「特定」と冠されるだけあって特殊な扱いとなっている。
あー、そういう断面でみればそうでしょうねー。としか言いようがない。

労働安全衛生法でいう「第一種圧力容器」「化学設備」は、他の法規でいう容器や設備と包含関係にない。つまり、どちらがどちらを含むということはないのだ。むしろ、労働安全法でいう2つの概念は、ボイラー+溶接 で必要になるものに限っている、と言える。


だから、上の引用文中の、"免許所持者に比べて技能講習修了者の権限が狭いことが多いが、第一種圧力容器に関しては(逆である)" は、そういう断面で見ればそうなってるに過ぎない。

たとえ話をすれば、「125cc以下の自動二輪車の世界では、小型限定の普通自動二輪車第一種免許がもっとも広い範囲を持ち、大型自動車第二種免許はその一部である原動機付自転車しか運転できない下位の資格である」という正しいが珍妙な解説と Wikipedia の上の説明は同じレベルだ。

---

以上。歪んだ目で見れば世界は歪んで見えるし、歪んだ目以外の目は存在しない。えっ、おまえの目はとくに歪んでるって?よくわかりましたねー。(笑)

注意: 2 に関して、「うだうだ言ってないで Wikipedia の当該項目をおまえが書き直せこのカス。バカ」という貴重なご意見は、スルーだよ。なにしろ、1 の本に書いてあるようなことが起こるかもしれないからねぇ。書き直すも書き直さないも私の自由。